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3日目 脚本の國澤さんが参加されました。
「お久し振りです。今回は今日しか参加できなくてすみません」 「忙しい中、お疲れ様です」
國澤さんはアニメの脚本にもご協力いただいているので、現在非常に多忙です。 挨拶の後、SHIBUYA TSUTAYA POP UP SHOPの話題が少し出て「棚の装飾、すごいですね」などの会話が聞こえる中にキャストの方々の挨拶の声も響き、収録が始まりました。
○小林千晃さん、坂泰斗さん、上田燿司さん、大原さやかさん
この回は全員ダンケルフェルガー。上田燿司さん以外は初参加です。 小林千晃さんはレスティラウト役、坂泰斗さんはケントリプス役、上田燿司さんはアウブ・ダンケルフェルガー役、大原さやかさんはコルドゥラ役を演じてくださいました。
最初にコルドゥラ役の大原さやかさんから質問がありました。
「ハンネローレ様とハンネローレ姫様が混在していますが……」 「あ、ハンネローレ姫様で統一してください」
そして、テストの開始。ケントリプスが「ハンネローレ姫様」と言ったことで、大原さんへの回答が全員向けになっていることに気付きました。
「あの、ごめんなさい。違います。ハンネローレ姫様と呼ぶのはコルドゥラだけです。ケントリプスはハンネローレ様でお願いします」 「コルドゥラだけですか? わかりました」
テストの後は初めてのキャラの声を調整していきます。
「先生、どうですか?」 「ケントリプスとコルドゥラはOKです。レスティラウトはもうちょっとだけ年齢を上げてください」 「え? 上げるの?」 「そのままでも問題ないと言えば問題ないのですが、できればケントリプスより明確に年上に聞こえてほしいので耳だけで区別できるように少しだけ」 「了解です」
こうして収録を聞いているとしみじみ思いますね。 皆、声がいい。それから、本当に上手。
「○ページのレスティラウト。もうちょっと面倒臭そうな雰囲気をお願いします」 「×ページ、こちらのミスです。様を抜いてください」 「×ページのアウブ・ダンケルフェルガー。ジギスヴァルトの『ギ』が『キ』っぽく聞こえたな」 「△ページのケントリプス。もっと淡々とした感じでお願いします。ここで憧れとか尊敬っぽい感情を前に出さないでください」 「△ページの『武寄り』のアクセント、違いませんでした?」 「○ページ、『良い』は『よい』と読んでください」
やはりドレヴァンヒェルの発音が難しいようで、苦戦されていました。
アウブ・ダンケルフェルガーの出番はプロローグだけなので、出番は早々に終了。 貴族院が舞台なので、領地にいるアウブの出番は少ないんですよね。 レスティラウトも貴族院には行かないのですが、回想シーンにセリフがあります。
「○ページのコルドゥラ。もう少し厳しめで叱る感じにしてください。あと、こちらの誤字です。『婚約候補者』になっていますが、『婚約者候補』で」 「×ページ、こちらのミスです。『姫様』でお願いします。それからその後は様抜けです」 「△ページ、『私だけではなく』と『は』が余計に入りましたが、そのままで進めてください。校正中の書籍を修正します」
収録中にビックリさせられた録音さんのすごかったところ。
「○ページの『手順』ですが、アクセント違いませんでした?」 「二つあるんだよな」 「確かハンネローレはこっちでしたよ」
そう言いながら前回収録したハンネローレの声を出してきた録音さん。「たまたまですよ」と謙遜していらっしゃいましたが、よく覚えていたなと皆がビックリしました。 プロ、すごい。
「○ページのレスティラウト。ここは回想シーンなので二歳くらい年齢を下げてください」 「×ページのケントリプス。ここは念を押すように。もっと強くしてください」 「△ページのコルドゥラ。ディッターと他領のアクセントが違いますね」 「○ページのケントリプス。『そうですか』というセリフですが、ここは納得しているのではなくて、そう言いつつ何か別のことを考えている感じでお願いします」 「×ページ、すみません。こちらのミスです。『訓練所』になっていますが、『訓練場』で」
前編の収録が終わると、出番を終えた小林千晃さんと上田燿司さんはスタジオを出ます。 お疲れ様でした。
○坂泰斗さん、大原さやかさん、八代拓さん、志田有彩さん、後藤沙緒里さん
後編の収録のためスタジオに残ったままのケントリプス役の坂泰斗さんとコルドゥラ役の大原さやかさんのところに、新たに三人が加わりました。 八代拓さんはラザンタルク役、志田有彩さんは時の女神ドレッファングーア役、後藤沙緒里さんは機織りの女神ヴェントゥヒーテ役です。 志田有彩さんと後藤沙緒里さんは新しいキャストさんですね。
前回時間切れで後編の収録ができなかったラザンタルクがスケジュール調整によって今回の収録に参加です。現場やキャストの方々は調整が大変だったと思いますが、「後押し」の会話を二人の掛け合いで収録できたので個人的には調整していただけてラッキーでした。
「先生、ラザンタルクはあれでいいの? ちょっと叫びすぎじゃない?」 「あ、かなり感情的になって周りが見えていない状態なので構いません。叫ばせてください。むしろ、ケントリプスは熱くなりすぎです。ラザンタルクに引っ張られないように気を付けてください」
ラザンタルクの真っ直ぐな部分が出ればOKです。そして、対比になる感じでケントリプスは冷めたというか、ちょっと捻くれた感じが出てほしいところ。
「○ページのラザンタルク、『同じだった』と言いましたが、『同じ気持ちだった』ですね」 「×ページ、『立ち回るのか』だな。『の』が抜けた」 「△ページ、『ハンネローレ様』が『ハンネローネ様』になってますね」
ハンネローレの読み間違い、意外と頻出。感想欄やコメント欄でも時々見かけますね。有名なキャラでもいるのでしょうか。
「うーん……。△ページの『婚約解消して』ってワンワードで言うと難しいな」 「じゃあ、『婚約を解消して』に修正してもいいですよ」
「先生、○ページって『いただけなければ』?『いただかなければ』?」 「そこは『いただけなければ』でお願いします」
「×ページの『何に関しても』を『なん』って言ったけど、ここは『なに』ですよね?」 「そうですね。『なに』です」
そんな話し合いをしつつ、本日の最難関ミッションである神々の収録です。 これが本当に大変でした。
「先生、どうですか?」 「今のままでは人間でしかないので、もっと神様らしさが欲しいです」 「……人間だからなぁ」
わかってはいるのですが、人間と神々の喋り方には差が必要なんですよ。特に今回はハンネローレにドレッファングーアが降臨するので、全く同じでは困ります。
「もっと、こう、ふわふわっとした感じ? あと上から目線というか、存在が違う感じ? えーと、エアヴェルミーンとかメスティオノーラみたいな抑揚が欲しいです。サンプルボイスって出ますか?」 「メスティオノーラ、出るか?」
音響監督さんの指示でメスティオノーラを探す録音さん。 メスティオノーラの声を流してもらい、「こんな感じのイメージで喋ってみて」とお願いします。
「先生、どうですか?」 「ん~……。まだ人間。もうちょっとふわっと。あと、早いかな? キビキビしすぎてる?」
相変わらず語彙力の足りない私の説明。 それをまとめてキャストさんに伝える音響監督さん。
「尺とか気にしなくていいから。ゆったりした感じで言ってみて。こんなにゆっくりでいいのってくらい溜める感じで」
その指示でとても神様らしくなりました。音響監督さんのこういう的確さがすごいなと感心するんですよね。
「じゃあ、これで録っていきます」
女神様達の声が決まってこちらもホッとしましたが、スタジオからもホッとした声が聞こえてきました。わかる。なかなかOKが出なかったら焦るよね。でも、こっちもどう言えば伝わるかわからなくて、ごめんね。
「○ページのドレッファングーア、ちょっと急いでいる感じがします」 「×ページのヴェントゥヒーテ、『せっかく』をちょっと溜めすぎ? もうちょっとあっさりにしてください」 「△ページ、こちらのミスです。『紡ぎ』は『繋ぎ』ですね。修正お願いします」
神様の声を作るのが難関でしたが、声さえできると収録自体は早いです。
「○ページのコルドゥラ、ちょっときつすぎます。ここは淡々とした感じでお願いします」 「×ページ、感情的すぎますね。説明する感じを重視してください」 「△ページ、『違える』は『たがえる』と読んでください」 「○ページのコルドゥラ、からかうような悪戯っぽい感じを入れてください。ケントリプスもそれを受けた感じで」
ガヤにもご協力いただき、3日目も終了です。 お疲れさまでした。
「本好きの下剋上 ハンネローレの貴族院五年生」ドラマCD
アフレコレポート【その3】
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3日目
脚本の國澤さんが参加されました。
「お久し振りです。今回は今日しか参加できなくてすみません」
「忙しい中、お疲れ様です」
國澤さんはアニメの脚本にもご協力いただいているので、現在非常に多忙です。
挨拶の後、SHIBUYA TSUTAYA POP UP SHOPの話題が少し出て「棚の装飾、すごいですね」などの会話が聞こえる中にキャストの方々の挨拶の声も響き、収録が始まりました。
○小林千晃さん、坂泰斗さん、上田燿司さん、大原さやかさん
この回は全員ダンケルフェルガー。上田燿司さん以外は初参加です。
小林千晃さんはレスティラウト役、坂泰斗さんはケントリプス役、上田燿司さんはアウブ・ダンケルフェルガー役、大原さやかさんはコルドゥラ役を演じてくださいました。
最初にコルドゥラ役の大原さやかさんから質問がありました。
「ハンネローレ様とハンネローレ姫様が混在していますが……」
「あ、ハンネローレ姫様で統一してください」
そして、テストの開始。ケントリプスが「ハンネローレ姫様」と言ったことで、大原さんへの回答が全員向けになっていることに気付きました。
「あの、ごめんなさい。違います。ハンネローレ姫様と呼ぶのはコルドゥラだけです。ケントリプスはハンネローレ様でお願いします」
「コルドゥラだけですか? わかりました」
テストの後は初めてのキャラの声を調整していきます。
「先生、どうですか?」
「ケントリプスとコルドゥラはOKです。レスティラウトはもうちょっとだけ年齢を上げてください」
「え? 上げるの?」
「そのままでも問題ないと言えば問題ないのですが、できればケントリプスより明確に年上に聞こえてほしいので耳だけで区別できるように少しだけ」
「了解です」
こうして収録を聞いているとしみじみ思いますね。
皆、声がいい。それから、本当に上手。
「○ページのレスティラウト。もうちょっと面倒臭そうな雰囲気をお願いします」
「×ページ、こちらのミスです。様を抜いてください」
「×ページのアウブ・ダンケルフェルガー。ジギスヴァルトの『ギ』が『キ』っぽく聞こえたな」
「△ページのケントリプス。もっと淡々とした感じでお願いします。ここで憧れとか尊敬っぽい感情を前に出さないでください」
「△ページの『武寄り』のアクセント、違いませんでした?」
「○ページ、『良い』は『よい』と読んでください」
やはりドレヴァンヒェルの発音が難しいようで、苦戦されていました。
アウブ・ダンケルフェルガーの出番はプロローグだけなので、出番は早々に終了。
貴族院が舞台なので、領地にいるアウブの出番は少ないんですよね。
レスティラウトも貴族院には行かないのですが、回想シーンにセリフがあります。
「○ページのコルドゥラ。もう少し厳しめで叱る感じにしてください。あと、こちらの誤字です。『婚約候補者』になっていますが、『婚約者候補』で」
「×ページ、こちらのミスです。『姫様』でお願いします。それからその後は様抜けです」
「△ページ、『私だけではなく』と『は』が余計に入りましたが、そのままで進めてください。校正中の書籍を修正します」
収録中にビックリさせられた録音さんのすごかったところ。
「○ページの『手順』ですが、アクセント違いませんでした?」
「二つあるんだよな」
「確かハンネローレはこっちでしたよ」
そう言いながら前回収録したハンネローレの声を出してきた録音さん。「たまたまですよ」と謙遜していらっしゃいましたが、よく覚えていたなと皆がビックリしました。
プロ、すごい。
「○ページのレスティラウト。ここは回想シーンなので二歳くらい年齢を下げてください」
「×ページのケントリプス。ここは念を押すように。もっと強くしてください」
「△ページのコルドゥラ。ディッターと他領のアクセントが違いますね」
「○ページのケントリプス。『そうですか』というセリフですが、ここは納得しているのではなくて、そう言いつつ何か別のことを考えている感じでお願いします」
「×ページ、すみません。こちらのミスです。『訓練所』になっていますが、『訓練場』で」
前編の収録が終わると、出番を終えた小林千晃さんと上田燿司さんはスタジオを出ます。
お疲れ様でした。
○坂泰斗さん、大原さやかさん、八代拓さん、志田有彩さん、後藤沙緒里さん
後編の収録のためスタジオに残ったままのケントリプス役の坂泰斗さんとコルドゥラ役の大原さやかさんのところに、新たに三人が加わりました。
八代拓さんはラザンタルク役、志田有彩さんは時の女神ドレッファングーア役、後藤沙緒里さんは機織りの女神ヴェントゥヒーテ役です。
志田有彩さんと後藤沙緒里さんは新しいキャストさんですね。
前回時間切れで後編の収録ができなかったラザンタルクがスケジュール調整によって今回の収録に参加です。現場やキャストの方々は調整が大変だったと思いますが、「後押し」の会話を二人の掛け合いで収録できたので個人的には調整していただけてラッキーでした。
「先生、ラザンタルクはあれでいいの? ちょっと叫びすぎじゃない?」
「あ、かなり感情的になって周りが見えていない状態なので構いません。叫ばせてください。むしろ、ケントリプスは熱くなりすぎです。ラザンタルクに引っ張られないように気を付けてください」
ラザンタルクの真っ直ぐな部分が出ればOKです。そして、対比になる感じでケントリプスは冷めたというか、ちょっと捻くれた感じが出てほしいところ。
「○ページのラザンタルク、『同じだった』と言いましたが、『同じ気持ちだった』ですね」
「×ページ、『立ち回るのか』だな。『の』が抜けた」
「△ページ、『ハンネローレ様』が『ハンネローネ様』になってますね」
ハンネローレの読み間違い、意外と頻出。感想欄やコメント欄でも時々見かけますね。有名なキャラでもいるのでしょうか。
「うーん……。△ページの『婚約解消して』ってワンワードで言うと難しいな」
「じゃあ、『婚約を解消して』に修正してもいいですよ」
「先生、○ページって『いただけなければ』?『いただかなければ』?」
「そこは『いただけなければ』でお願いします」
「×ページの『何に関しても』を『なん』って言ったけど、ここは『なに』ですよね?」
「そうですね。『なに』です」
そんな話し合いをしつつ、本日の最難関ミッションである神々の収録です。
これが本当に大変でした。
「先生、どうですか?」
「今のままでは人間でしかないので、もっと神様らしさが欲しいです」
「……人間だからなぁ」
わかってはいるのですが、人間と神々の喋り方には差が必要なんですよ。特に今回はハンネローレにドレッファングーアが降臨するので、全く同じでは困ります。
「もっと、こう、ふわふわっとした感じ? あと上から目線というか、存在が違う感じ? えーと、エアヴェルミーンとかメスティオノーラみたいな抑揚が欲しいです。サンプルボイスって出ますか?」
「メスティオノーラ、出るか?」
音響監督さんの指示でメスティオノーラを探す録音さん。
メスティオノーラの声を流してもらい、「こんな感じのイメージで喋ってみて」とお願いします。
「先生、どうですか?」
「ん~……。まだ人間。もうちょっとふわっと。あと、早いかな? キビキビしすぎてる?」
相変わらず語彙力の足りない私の説明。
それをまとめてキャストさんに伝える音響監督さん。
「尺とか気にしなくていいから。ゆったりした感じで言ってみて。こんなにゆっくりでいいのってくらい溜める感じで」
その指示でとても神様らしくなりました。音響監督さんのこういう的確さがすごいなと感心するんですよね。
「じゃあ、これで録っていきます」
女神様達の声が決まってこちらもホッとしましたが、スタジオからもホッとした声が聞こえてきました。わかる。なかなかOKが出なかったら焦るよね。でも、こっちもどう言えば伝わるかわからなくて、ごめんね。
「○ページのドレッファングーア、ちょっと急いでいる感じがします」
「×ページのヴェントゥヒーテ、『せっかく』をちょっと溜めすぎ? もうちょっとあっさりにしてください」
「△ページ、こちらのミスです。『紡ぎ』は『繋ぎ』ですね。修正お願いします」
神様の声を作るのが難関でしたが、声さえできると収録自体は早いです。
「○ページのコルドゥラ、ちょっときつすぎます。ここは淡々とした感じでお願いします」
「×ページ、感情的すぎますね。説明する感じを重視してください」
「△ページ、『違える』は『たがえる』と読んでください」
「○ページのコルドゥラ、からかうような悪戯っぽい感じを入れてください。ケントリプスもそれを受けた感じで」
ガヤにもご協力いただき、3日目も終了です。
お疲れさまでした。
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